【米Web】稲にこだわる-本の紹介【米蔵SERS】

米Web 稲にこだわる

ホームへこのサイトについてサイトの中身一覧本の紹介> 稲にこだわる

「稲にこだわる」小学館 1800円
 渡部 忠世 著

『稲の道』などの著書でも有名な渡部 忠世さんが日本の稲作にこだわった気持ち をストレートに表題にし、稲作や農業の問題は単に農村だけの問題なのではなく日本全体の土台に 関する問題である。それ故、自国での稲作の維持や食料自給が大切なのだということを、農業に 携わらない都会の人を含めた多くの人たちに向けて平易に分かりやすく書いた本です。

この本は3章に分かれており、1,2章は新聞のコラムに長く連載したものなどがおさめられています。 1章は稲や日本の文化のことをめぐっての述懐、2章は、より日本の農業の未来に焦点をあてた内容 となっています。3章には稲と民族 などの事について、著者と民族学者の谷川健一さん、民族文化映像研究所所長の姫田忠義さんとの対談 がそれぞれおさめられています。このような構成なので各章のテーマに添い区切りよく短くまとまった 話が集まっており、難しい本を読破するというような気負いもなく、読み易く感じられます。 とはいえ、普段忘れがちでいたことに気づかされ「はっ」とさせられたり、心を動かされる 箇所がいくつもでて来ます。その読み易さとは対照的に内容は濃いものとなっています。 ここで印象的だった箇所を幾つか挙げてみます。

読み終えて感じられたのはやはり、日本の稲作の問題は既に抽象化された 水田とそのすぐ側にある空間の事を考えるているだけでは解決できないだろうということでした。 人間によって抽象化された空間だけではなくそれ以前からあるありのままの状態をも、言い換えると 画一的な農業のスタイルを人為的に作るだけではなく、周囲にある自然そのものの働きをも、解析して行く勇気をもつことが大切で、 そういう姿勢からなにか新しい農法が生まれるのではないかと思いました。それともう一つ感じられた のは、農業はその場所の風土とよく関係しているということです。そしてもし風土が思考を左右する なら原点、すなわち日本人とは一体何なのかという、歴史を遡る視点もまた、日本の稲作を考える上で 重要なのではないかと日頃思っていることをここでまたあらためて感じました。

(2004/06/16 追記 東)


[ホームへ] [米蔵SERSについて] [私達の考え方] [用語集] [用語一覧]
[お知らせ] [生産地情報] [私達の米販売について]
Copyright(C) 2002-2004 米蔵. ALL Rights Reserved.
このサイトに関するご意見、ご要望は米蔵までお願い致します。